「歳をとると男性ホルモンの産生が弱まる。」とのことだ。これは由々しきことと思う。
猟野では獲物に向かう気合とガッツに影響が出るし、街場ではススキノに出向くモチベーションが下がる。これは当然、農林業被害拡大と街場の経済に大きな下げ圧力がかかることを示唆し、同時に道の財政に直結。鈴木道政が危うくなる。ただでさえ中国ウイルスのせいでエライことになっているのにこれ以上マイナス要因は避けたいところだ。
ラジオでは解決策にも言及されていた。♂ホルモン産生には「良質なたんぱく質」がいいらしい。そして山芋と玉ねぎ、にんにく、ネギ、ニラとの相性がよく効率的な摂取にGOODとのことだ。
ようするに鹿肉だ。
・「玉ねぎと一緒に焼き肉」:写真左
・「ガーリックステーキ」:写真中
・「玉ねぎたっぷり、山芋たっぷりのハンバーグか、たたきにネギだれ」となる。:写真右
ニラは、これもラジオの河村通夫が云ってたレシピだが「生ニラパー」なるものがある。生ニラを3~4㎝にざく切り、大さじ一杯の醤油+大さじ一杯のごま油で和えるだけ。めちゃ簡単で旨。
鹿猟+♂ホルモン産生は域内経済を回復基調に乗せ、道の一般会計にも貢献する。もちろん個人の健康にもいいし健康保険財政の健全化に資する。農林業への好影響は言わずもがなである。
素晴らしい活動である! ・・・森林管理局。も少し規制を緩和されたい。
ま、そんなんであと少しの猟期、ご同輩鹿猟頑張ろう!だ。
ちょっと前に鹿肉は「薬膳」「ダイエットフード」になりえると書いた。要は身体にいい!だ。
しかし大事なことは精進料理や治療食ではないので「おいしく食する。」を忘れてはならない。
それには発砲時の確実な射獲と迅速な放血、冷却が最重要だ。たった三つのことだがこの段階で食肉としての食味・風味が決定されるといっていいだろう。料理としての出来上がりに決定的な影響を与える3要素だ。(ま、みんな知っている衆知の常識だな。)
さて簡単便利な鹿肉料理「竜田揚げ」だ。揚げ焼きなので使う油の量も少なく奥様にも負担が少ない。灰汁も抜ける。
鹿肉は油との相性がいい。唐揚げはもちろん、バターでアロゼやオリーブオイルにニンニクでコンフィやアヒージョなんか最高だ。
我が家の竜田揚げは超簡単。
・ジプロックに厚さ1㎝程度に切った鹿の切り身を入れ、酒・みりん・醤油で一晩漬け込む。(注1)
・小麦粉と粗挽き胡椒をまぶしてフライパンで揚げ焼き。以上。
漬け込みダレを工夫すればいろんな風味が楽しめる。
酒を選ばない料理だ。清酒、ワイン、ビール、ウヰスキー、焼酎。醸造酒でも蒸留酒でもなんでもいい。天下無敵の一品だ。(注2)
注1:鹿の部位はロースとヒレならそのまま漬け込めばいいが、その他の部位は幾分厚めに切って叩いてから漬け込みがいい。筋切りだ。
注2:…飲みすぎてしまうきらいがある。身体にいい鹿肉だが時に健康診断の肝機能に不本意な数値が表示されることがある。…もちろん鹿肉に罪はない。
十勝内陸部に出向いた。いや~さぶい!シバレル!痛い!
暦の上では春に向かっているはずだがやっぱ札幌とは別格の気温だ。
同じ北海道ながらも札幌から日勝峠、狩勝峠を超えて東へ行くと全く別世界が広がる。雪は少なく気温は極端に下がる。スキー場はなくその代わりに各学校には大規模スケートリンクがもれなく有る。スピードスケートのオリンピック選手はほとんどこの地の出身だ。
ご無沙汰の十勝だ。昔の猟場を再訪した。雪が薄いので車でテンコツまで上がれる。そして鹿が居るは!しかものんびり!?とした緊張感に欠ける鹿だ。楽させてもらった。
北海道には大きな峠が三つある。日勝、狩勝、石北だ。北海道を東西に分ける峠は気候を分ける山脈であり、生息する鹿も西と東では種が違うのかと思うほどに立ち居振る舞いに差が見受けられることがある。
もともと雪の多い本道の西に鹿はほとんどいなかった。平成になったころから爆発的に増え始め生息域が西進した経緯がある。新天地を求めた冒険的な個体の遺伝子が西に、保守的な個体群が東と考えると合点がいく。(縄張り争いの勝敗もあるか・・・ま、完全な個人の思い込みだ。科学的な根拠は持っていない。たまたま経験上そういう風に見受けられたことがある程度の話だ。)
人に置き換えて考えると面白かったりする。チャレンジャーと堅実派、保守に革新。大手指向かベンチャーか、家庭での長男次男とか…。「多様性」興味深い。
鹿猟は面白い!獲物を獲得する原初的な本能の悦びとともに、時にちょびっと理性を働かせる思索の世界が広がったり・・する。
時代がやっとエゾシカに追いついた。「鹿猟・鹿肉がオッサンを救う。ついでに家内安全。」
若い頃は全く気に留めることのなかった健康診断の数値と「要経過観察」の付記。
これが軒並み「要治療」に変わる時が来る・・・オッサンの勲章ともいえる高血圧、高脂血症、肥満、糖尿、肝機能、高コレステロールに高尿酸値・・それらひっくるめての「生活習慣病」。
さてご同輩、いくつ当てはまるかな? おそらくてんこ盛りかと拝察する。
小職は先日の健康診断で総蛋白と赤血球数が低いとの所見だった。要するに「肉を喰え!」だ。
そこで改めて調べるに鹿肉料理は「最高の薬膳であり最強のダイエットフード。」の知見が得られた。
カロリーは畜肉の3分の1から6分の1、脂質は8分の1。タンパク質は牛の2倍あり、鉄分は豚の4.6倍、鶏の9倍とのことだ。よくわからないがオメガ6とかいう必須脂肪酸もあるとのことでなんか暗号みたいでさらに鹿肉カッコいい。生活習慣病対策には効果覿面、アスリートからも「筋肉を維持しながら脂肪を大幅に落とす。」として注目されているとのこと。
愛する妻に受け売りを披歴した…彼女の眼の奥が一瞬光ったような気がした・・・。もくもくとバラシと焼き肉の準備をしてくれた。そして「次は竜田揚げにしようかしら~。」だ。
「数値」。お互い若い時はどうでもよかったことがここにきて気になるお年頃となった。それらの懸念払拭には鹿肉だ!ちょっとの蘊蓄で妻の積極的な協力も得られ家庭円満で心身共に健康となる。
(写真はロースとヒレだ。玉ねぎは「7つの病を防ぐ」といわれている。完璧だ。)
独りモンの若い衆に言っておく。近い将来「一緒に鹿肉食べよう~!」が最強の口説き文句となる。ハンターが必ずモテる・・様になる・・はず・・。 未来を信じ精進されたい!健闘を祈る。
燃料給油で下りた新得町で昼時を迎えた。
道すがら小さな看板で「十割そば」の一文に目が留まった。
「そういえば、」で思い出した。当地は街ぐるみで「新得そば」のブランドを打ち出す十勝の一大そば産地だ、モノは間違いない。そこで昼飯は蕎麦!として車を向けた。日頃「二八蕎麦」どころか「八二の乾麵」をすする身としては本場の「十割」に期待大だ。
若夫婦が営む店で暖簾がなければ流行りのカフェかと思うような佇まいだった。
かしわ蕎麦を注文した。
いやはや、「まいうー!」 かしわはジューシーで柔らかく、蕎麦は十割なのに滑らかでコシがありツユも出汁感がたっぷりあってからくない。うまかった~!堪能。
ちらりと厨房が見えた。広くて清潔、ぴっかぴか。誠実な仕事振りがうかがえた。
隣の客のざるそばが実にうまそうだった。次回はざるだな!
蕎麦 十箱 ~Soba Tobako~
11:00~ 定休日は平日設定のようだ。F/Bで確認できる。
狩勝方面。鹿、結構居る。平地と林間の際だ。ぼんやりした雌が多い。朝一で獲って昼は暖かい蕎麦だ!
登山界の老舗出版社「㈱山と溪谷社(通称:ヤマケイ)」から刊行案内文とともに一冊の本が届けられた。
今月中旬に発行の「羆撃ち久保俊治 狩猟教書」だ。
ヤマケイは出版社として山やアウトドアの世界で東の横綱だし、著者の久保氏は「狩猟」を一般社会から肯定的に理解されるに尽力された功労者である。
早速、著者の久保氏に発行に際しての祝意の電話をした。
久保氏からは「読んだら感想なり、意見を呉れ。」とのことだったが、猟歴50年を超えるベテランの著作に感想も意見もあったもんじゃない。ただ一点、「全編カラーにせばよかったのに~。」は云ってみた。久保氏はすかさず「そうなんだ。カラー写真じゃないと伝えることが難しいニュアンスがあるんだけど、カラーはスッゲー高いんだと。出版社が言ってた。」だった。(昨今の出版業界のご苦労を鑑みるにコストとクオリティのB/Sは悩ましいことだろうと拝察する。紙媒体なんとか踏ん張ってもらいたい。)
日本は総じてこの手の著作が極めて少ない。
今回、生粋の道産子であり北海道をフィールドにする本格派の現役狩人が50年を超える経験から北の地の猟について著わしてくれた。マニュアル本やハウツー本ではない。「思想」が随所に感じられる。320Pの大作だが写真やイラストが多く読みやすい。ぜひ手に取られることを勧めたい。
amazonでも買える。2,800円+税だ。(・・こんな時代だ、できれば本屋での購入を検討されたい。)
北海道を横に移動した。
乾燥路面だったり積雪だったり、挙句猛吹雪でホワイトアウトに通行止め。わずか24時間で激変の北海道だ。
・・・十勝平野、オホーツク海、旭岳、日本海、新篠津・・・。
昨日、一昨日のことだ。十勝路はすっからかんの乾燥路面(写真左)。紋別は圧雪、旭岳は豪雪のホワイトアウト。そして滝川からの国道275はブリザードにホワイトアウトに各所通行止めの寸断状態。まぎれもなく人生の中でナンバーワンの長距離・長時間の最悪ホワイトアウトだった。(写真右は国道275だ。全く見えないがハザードを点け先行する乗用車とその前にタンクローリーが居る。)一番ひどい時はフロントガードバーが見えないくらいだった・・・。
無事生還した。今あったかい部屋でPCに向かっている。ありがたいことである。(札幌に入ったとたん晴天で雪が少ないことにビックリした。)
・・12号線を使った仲間がいた。大渋滞で普段の3倍以上時間がかかったそうだ。
知人の刃物を見せていただく機会があった。
日本刀の真剣を加工した ナイフ? 包丁? 鉈?・・・なんとも形容しがたい刃物だ。
刃渡りは三分の一くらいになっているが、真剣由来の物に生まれて初めて触れた。
第一印象は本能的に「畏」だ。道具を触るといった感じではなく、緊張感を強いるまさに刀、武具といった感じだった。本物が持つ得体のしれないなにか圧力、重量感、存在感みたいなものがあって、日常の道具として使えるような雰囲気はどこにもなく、刃の迫力が漂っていた。
持ち主は本州の刀工の方で、修行時の日本刀の試作品を加工したものだと聞いた。鋼材は日本古来のたたら製鉄による「玉鋼」。特徴は「折れず、曲がらず、よく切れる。」素材とのことだ。
切れ味がまたすごい。長期保管のせいか若干錆が浮いていたが新聞紙が横に切れる。「切っ先」から「はばき」まできっちり刃がついていてどこにもダル身がない。すっごい刃物だと実感した。もし原寸大で振り回したらと思うと鳥肌が立つ。稀有な体験だった。
「桃太郎侍」も「長七郎江戸日記」も見方が変わりそうだ…いや待て、令和だ。「鬼滅の刃」と言っておこう。
神武天皇建国以来、実に2681年。世界最古の国だ。う~んなんか誇らしい!
立憲君主国家で民主主義。宗教も神道は八百萬(やおよろず)の神様が在って森羅万象の世界に誘い、もちろん五穀豊穣も司どってくれる。まことありがたい。お寺さんともうまい具合に折り合って神仏習合で「和」が実現している。
海外で「日本てどんな国?」と訊かれることがある。しかし彼らはトヨタ、セイコー、パナソニックの話を聞きたいわけじゃない。
自分の国についてそのアイデンティティーを語れることは大事だなと思う。個人の趣味の狩猟も「山の神様から授かる。」とか「いただきます。」「もったいない。」の言葉の概念が伝わるといいな思っている。日本の道徳については新渡戸稲造の著書が秀逸だし、五穀豊穣も「米」から始めると日本文化を伝えるに便利で早いことがわかった。
自らの国を誇り、語れることは国際社会で信頼につながる。
これからの世代に期待したい。
これまで「ゴッツイ」タイヤチェーンを使ってきた。20年以上になる。当時35インチタイヤに対応するチェーンがなかなかなく、ボブキャット用を求めた。確か3万6千円くらいした。(写真:左・中央)
鎖の駒はなまらブットク、デカくて素材も鋼のような業務用感丸出しだ。当然、性能もスゴくてブルドーザー並みの突破力で雪でもマッドでも天下無敵だ。耐久性も高く丈夫この上ない、切れるなんてこともまず心配しなくていい。さすが建設機械用だ。しかしその分重量があり齢を重ねるごとに着脱に難儀し始めた。負担感が募り出番が減った。適宜適切な運用が求められるチェーンなのに「面倒くさい。」で、怠けるようになりつつあった。
そんなんで、使いやすいチェーンを新たにネットで探してみた。35インチ用(315x75x16)でスグ見つかった。(販売元は東京だったが製造は十勝音更だった。)
アマゾン便利!しかも高くない。ポチッとしたら3日で届いた。
重量も3分の一くらい。見た目で「突破力はどうかなあ~?」、と思いつつも着脱しやすさは求めていた以上だ。楽になった。(写真:右)
年齢は「重ねる。」とちょっとポジティブな言い回しがあるが、体力は「衰える」を実感するお年頃となった。装備の更新を考えねばならない時期かもしれない。