山入りの際にはナイフと共に欠かせない道具として常に持ち歩いている。必携だ。
写真は大小で六寸五分(19.5㎝)と七寸(21㎝)だ。長さがちょっとだけ違う。
両方とも伝統の片刃で、子供のころから慣れ親しんできたことから体の一部のようになっていて荒使いでも鉛筆削りでも何でも来い!である。
藪払い、柴刈り、枝打ち、薪づくり、串づくり、ペグづくり…。万能だ。
短い方は積雪期。長い方は無積雪期で何となく使い分けている。長い方がいいのは遠心力で打撃力が大きいこと。本当は八寸や九寸がいいのだけれどなかなか売っていない。ホームセンターではほとんど五寸か六寸だ。
自分の二振りは親父が使っていた時分からだから多分半世紀以上前の業物で土佐モンだ。
鞘は修理、修繕、改造を重ねているが本体は研ぎだけで何も手を加えていない。
~50年以上だぜ~。
柄に緩みもガタつきもなく、刃も研ぐだけで切れ味は包丁並みだ。鉄が良いんだろうなあ~。
柄と鞘に巻いているのはパラコード。シングルで耐荷重250㎏、巻きは「引き解け」で一か所解くだけですぐにバラせる。山では細引きが何かと重宝する。パラコードの下には針金も巻いている。
柄のビニールテープは積雪期は「赤」、無積雪期は「青」が認識しやすい。60㎝分位を巻いておくと何かの時に結構役立つ。
・・・まずは恥ずかしながら懺悔したい。この歳になるまで山わさびはず~と北海道の在来種で固有種くらいの思い込みをしていた・・・。「北海道が世界に誇る薬味世界のチャンピオン=山わさび=。西洋わさびやホースラディッシュは亜種のパチモン。」くらいのひどい間違いをしていた・・・。あ~、恥ずかしい。
道新の記事で由来や歴史の詳細が報じられていた。「明治初期に米国から持ち込まれた~」に大ショック。しかも最初は長野県で栽培され、わさびメーカーの「金印わさび」がその後北海道での栽培に切り替えたことで「産地北海道」や野生モノの出現になったようだ・・・。
道新記事https://www.hokkaido-np.co.jp/article/852597/
・・何だか誰かに謝りたい・・・。汗顔の至りだ。
さて、気を取り直して本題の「おろし金」だ。
個人的に山わさびが大好きだ。醤油漬けを熱々ごはんで、瓶詰なめ茸と和えて、のりの佃煮と和えて。刺身で良し、肉料理で良し、チーズでも良し。とまさに万能薬味だ。
山わさび特有のツーンと辛く爽やかな風味はすべて「おろし」で決まると思う。そのためにも「おろし金」の選択は重要だ。
半世紀にわたりいろいろ試してきた。たどり着いたのがおろしわさび専用のツボエの「サメ吉」だ。
サイズ感、目立て、作業性、擦り心地はもちろん、何よりすりあがりが良い。繊維質が残りがちな山わさびだがペースト状に近い緻密なおろしわさびとなる。さすが専用品だ。
鹿肉なら刺身でも焼肉でもたたきでも抜群に合う!
amazonで簡単に手に入る信頼のメードインジャパンだ。金物の町「燕三条」の品だ。
北海道で車に乗る昭和世代なら100%持ってるスノーヘルパー。車の大きさに合わせて大中小があるが、必ずや積んでいると思う。(平成世代の街乗り青少年は積んでないことが多い。)
ハンターで本格派は二組4枚とか居ると思う。
自分も二組4枚派だ。大型スノーヘルパー2枚(日本製 小原産業)。加えてリカバリーラダーっぽいパチモンが2枚だ。
スノーヘルパーは大昔にオートバックスで買った当時の大サイズ。とは言っても65㎝だ。使い込んでいるので駆け上がり部分はずいぶんと減り裏面のスパイクも潰れ気味だが頑丈だ。さすが日本製。
その後、世の中に「リカバリーラダー」なる特大サイズがリリースされた。100㎝~110㎝の代物だ。有名どころでは豪州製マックストラックスでお値段も3,5万円とかだ。当然手が出ないので3年待った。
案の定、パチモンがamazonでヒットした。税込み送料込みで2枚で8千円!ヤリー!だ。
しかし落とし穴だった。たった1回の使用でトレッドにかかる突起の爪全部が飛んだ。そして裏面の滑り止めも削れて全く効かずに本体を車体下に掻き込んでしまう・・
不良品どころか山の中では遭難騒ぎになる命取りのゴミ商品だった。
ただ、頭を使うには良かった。「どうしたらいい?」で考えて手を動かすことにつながった。ボルト、ナット、ワッシャーで爪を新設。・・ま~ま~なんとか・・だ。結果、ゴミの削減には貢献している。リカバリーの本当の意味はこっちだったか・・・。
いつも前向き。常にポジティブ。人生楽しく行こう!
ミートハンターの俺は「食べる」が狩猟の到達点となる。
当然うまいモンが食いたいので、たまにスーパーに行ったりすると調味料コーナーが大変気になる。
粉末スパイス系、液体調味料系、フレーバーソルト、出汁・・・。行くたびに何某かの新製品があるのが実に楽しい~。テーマパーク並みのワクワク感がある。
画像は、我が家のラインナップだ。どこのご家庭にもある定番モノと思う。
他にも尖ったものが多少あるが冒険の範疇だろう。
お気に入りは黒コショウ粒(ミル挽)。クレージソルト。マキシマムで「スパイス御三家」と呼んでいる。チリパウダー、ナツメグ、オールスパイスは「スパイス三銃士」だ。これにタバスコ、サンバル、サルサソース、沖縄練り唐辛子で「エスニック四天王」。
・・「サルサソース」、「サンバル」は特に良いんだよね~。
それと、油系も味の決め手となるのでこれも気が抜けない。
なんだか腹が減ってきた。ヨ~シ、今日は鹿肉ソーセージにサルサソースとトルティーヤでタコスだ!コロナビール買って帰ろう~っと。いや待て、寒いからテキーラにしようっと。
日没後の解体や車中泊。ザックを漁ったり車内での探し物、、、日が短い猟期ではLEDの明かりが欠かせない。
ヘッデン(ヘッドランプ)にランタンタイプ、スタンド式なんかあると非常に便利だ。
・・・安くなった~。100円ショップで揃う。100円から300円位だ。
LEDが世に出た当時はヒトケタ違った。3,000円とか5,000円とかで有名アウトドアメーカーが性能より高価格を競っていたようなセレブレティ―な世界だった。
まあ、常に持ち歩くヘッデンだけは経験上ブランドもんがいいと思う。安モンのヘッデンはLED切れや接触不良が多い。車載用は100円ショップで充分。ランタンタイプは200円。スタンド式は100円だ。信じられない。
こっちはもう何年も使っている。いつ買ったのかも思い出せない。費用対効果はどんな計算式においても数値が出ないくらいだ。
長男がamazonで買ってくれたのがある(写真右)。4㎝x4㎝の超小型だけどスッゲー明るい。面照射と云えばいいのか、とにかく照射範囲が広く大光量。札幌ドームのナイター照明かと思った。
(昭和のご同輩~。俺らが鉄砲始めた頃は電球式で暗くて電池も2時間くらいしか持たない重たくデカいヘッデンだったよねえ~・・。時代だな~。)
本来、登山用品である。ただ猟でも有用だ。
射獲したシカの引き出しや、ツリーストラップ、斜面でのオートブロックやプルージック。積み込みでも何かと便利だ。強度はスリングもカラビナも2.2tで、わかって使う場合には十分な強度と思う。スリングは60㎝と120㎝が一般的だ。重さは登山用品であることから軽量で、複数持参しても全く負担ではない。
車両のレスキューではハイリフトジャッキによるホイールリフトなんかでも活躍してくれる。(車両用ではないので、あくまで自己責任!良い子のみんなは真似しないように。)
鹿引っ張る時の3分の一引き上げシステムとかもすぐ作れる。
ロープ1本・スリング2本(60㎝120㎝各1)・カラビナ3枚ないし4枚。タイブロックなんかあると心強いし便利だ。
スリングは自作も可能だけど「結び方」をしっかり理解し会得しないとヤバい。テープスリングが高くないので買った方がいいと思う。カラビナは必ず専門店で登山用を買うように!最近いろんなところでファッションで売っているのを見るが、それはアクセサリーだ。強度は全く無い。キーホルダーと理解すべきだ。
札幌であれば秀岳荘、ICI、パドルクラブが専門店だ。
老若男女問わず、猟に出れば負荷もかかるし疲労も溜まる。
中高年となれば尚更だし、高齢者では街場の人間から「冷水じゃね!?」とか云われかねない主に雪山をフィールドとする冬の活動である。猟は結構過酷かと思う。
そこでだ!元気でハツラツ。藪漕ぎ、テンコツ廻りなんのその。ツボ足、ゾンメル、スノーシュー何でも来い。の秘密のパケを紹介したい。
「お客さん~、効くのあるヨ~」「疲れなんか、一発で消えるヨ~」を合言葉にお勧めする。
俺はかれこれ20年弱使っている。(常習者!?)・・・心配ない。合法品だ
AJINOMOTO㈱がリリースするスポーツアミノ酸「アミノバイタル」シリーズだ。
まずはしっかり飯を食うこと、行動食をこまめに摂ることが一番大事だが年取ると食が細くなるし食い物も偏ってくる。
獲物の視認、発砲でアドレナリンが上がると飯食うことを忘れる。射獲、搬出、搭載では筋肉が悲鳴を上げる。
補おう!21世紀だ。登山者やアスリートが採用する「アミノバイタルプロ」を山入り前に一包。
折り返しのテンコツで「スーパースポーツ」を1パックで疲労の度合いが格段に違う。
科学の力ではあるが、ケミカルなお話しじゃない。「アミノ酸=食品」だ。翌日が全然違う。是非試されたい。(二日酔いにも効果覿面。肝臓が喜ぶ。コロナ前はススキノへの出猟時にも持参した。当時はマカやスッポンも入っていればいいのにと不謹慎なことを考えていたが今ではそんな脂もすっかり抜けた。アミノバイタル。真正アスリートの為のサプリである!)
ご同輩!出猟時には忘れずに「鉄砲に弾に許可証。そしてアミノバイタル。」だ。
精肉作業でこの上なく便利だ。
枝肉からの抜骨、モモ肉のバラシ、筋引き、ザル外し、・・・。
よく切れる刃物なら出刃でも牛刀でもハンティングナイフでもいいが、フィレナイフは便利だ。
刃体が薄く長く、しなやかでそれでいて腰がある。
筋膜を剥す(筋切り)には最適だ。筋膜の下に刃を入れ上向きにする。薄い筋膜を削ぐように剥ぐことができる。
本来は洋食の魚料理の道具らしいが鹿肉でも活躍してくれること経験上間違いない。
(巷、魚の中骨や肉系の骨絡みの作業に使うなとあるが、これも使い方だ!やれば分かる。)
バラシに一本「フィレナイフ」。道具類は猟場だけではなく街場に帰ってからの作業も考えて便利な物を揃えたい。
両刃の洋包丁の和名「ホネスキ」や「ガラスキ」も便利だ。(ご存じゾーリンゲンは一生モンと思う。)いい道具と作業効率は比例する。
林道や作業道でゴミを見かけることがある。
コンビニおにぎりの外装や菓子パンの袋、魚肉ソーセージのケーシング・・・。
実に気分が滅入る。
誰がやったのかはわからないが、登山者が入る環境ではないのでハンター、釣り人、山菜取り、造材、林道作業者なんかが疑われてしまう。
ハンターとしては良好な猟場環境のためにも心したいものだ。
小さなコンビニ袋1枚あれば解決できる問題なのでゴミは100%持ち帰ろう。
自分はコンビニ袋や本屋の袋に「ふりかけの空袋」を持参している。ふりかけのパッケージはチャック付きの厚手仕様なので密封できて使い勝手がいい。ゴミを詰め込んで圧縮できるし使用済みティーバッグやコーヒーのドリップパック、レトルト品や醤油パックなんかの液体系のゴミ対策に実に便利だ。廃物利用なのでお金もかからずSDGsだ。
最近の若い連中はこの種問題に特に敏感だ。「見ている。」
見ないふりしているかもしれないが、ベテランハンターとか言われるジジイが何するか見ている!たばこの吸い殻、握り飯の包装、ラテックスの手袋の行方を、
猟場の見切りで失敗しようが、失中があろうがそんなことで評価はされない。しかし一発で信頼を失う所作がゴミだ!
どんなにベテランだろうが、人望があろうが、ゴミのポイ捨て一発で「常識を持ち合わせていないのか? 知能が無いのか? 低IQ? ボンクラのボケジジイ!?」の評価が固定する。
若いモンにも言っておく。いずれ行く道だ、低能ジジイと云われないように、今もこれからも自らを律していこう。
革製品を多く利用している。
手袋、刃物のシース類、ブーツ・・・革ジャン、革バッグ。
自然素材なのでメンテナンスが欠かせない。
猟期前の日曜日に居間に新聞を広げての作業だ。ビール片手に保革油を指に取り丁寧に塗り込んでいく。効果覿面なので結構楽しい。
前年度酷使した革はカサついたりしているが一塗りで生き返るように柔軟さと防水性、輝きを取り戻す。コンディションによっては二度塗り三度塗りを行う。
化学繊維を否定しない。ただポリやプラ、カイデックス、コーデュラはメンテナスフリーで使いやすく合理的な素材でほったらかしでもよいことから「愛着」がなかなかわいてこない・・・。やっぱちょっとは手間がかかるが、昭和世代のオッサンにとっての「革」は高級品としてのすり込みもあって愛用・愛蔵みたいな感じになる。革信奉と言ってもいいかもしれない。
保革油はコロンブスの「ミンクオイル」を常用している。特段拘っているわけではないが、はるか昔にワークブーツを入手した際に親父に「保革油でのメンテが欠かせないゾ!」と云われ、その時たまたま手にしたのがこのコロンブスだった。それ以来これ一択。何十年も使っている。他製品と比べたことはないがタイムプルーフ的に自分にとっては納得の製品だ。
何処の靴屋でも買える。入手しやすいのも◎!
(ゲルとリキッドがあるが、ゲルの仕上がりが良い様な気がする。)