写真奥:ニコン レーザー距離計
人の「遠い」「近い」「~m」といったような距離感というのは結構あてにならないもので、実際に測定してみると自分の考えていた距離よりも何十mもずれていたりするため補正のために使ってます。倍率も6倍あるので肉眼では確認の難しい場所にいる鹿を視認する際にも使えます。
写真中:鹿笛
使い方勉強中。
(事務局補記:カールトンの鹿笛だ。吹き方で猟果が決まる。発情期のオスの気持ちになりきって、「この辺りのメスは全部俺のモンだ~!」の主張を込めた使い方が求められる。草食系では相手にされない!脂ぎった肉食男子としての気合い一発がオス鹿を呼び寄せる。)
写真手前:シルバのコンパス
コンパス上の二重のリング(方位盤)を使って任意の方角を固定することができるので、入山地点や車のある方角を方位盤に残せば山の中からの帰り道にだいぶ心強いです。
車までたどり着けなくても林道や国道、自分の歩いた足跡に遭遇する公算はあります。初めての猟場で稜線を超えるようなときは良いと思います。電子機器ではないのでバッテリー切れの心配もありません。
出品者:南部会のジャニーズ。
〈写真左〉 お手製のガンブクロである。見事な出来映えである。銃を採寸しドンピシャリのフィット感に仕上げて特注ワンオフの良さを遺憾なく発揮している。
ところどころアテや継ぎ接ぎがあるがミシンと手縫いで実に良い味が出ている。42年の風格に小僧は近寄ることも出来まい!
スコープカバーと兼用のフラップは機関部まで覆う事ができ、公道持ち歩きにも悪天候にも対応する。
〈写真中央〉 ガンブクロ上部のホールに注目いただきたい。ガスポート用ガス抜きホールである。自動銃には必須の工夫だ。かがり縫いも見事なものだ。
〈写真右〉 「オール革製手縫い弾差し」である。マガジン二個が収納出来、実包も3発まで差せる。そして素材の革はなんと廃物利用とのことだ。奥様の古くなって捨てようとしたハンドバッグを自らバラして手縫いした。
写真でも判るとおり、とても素人の手によるものとは思えない。
出品者:清田のご老公!猟歴42年。
ベテランはチガウ!!
お恥ずかしい・・・。HPのネタがなく楽屋落ちのような出品ダ・・・。
「枝肉解体用やぐら」などとたいそうなタイトルをつけてしまったが、実のところ写真の通り、「ただの4本の板を台所シンクのサイズに合わせ組んだだけのもの」である。一応滑車なんかも付けては見たが全くその必用性はなかった・・。
しかし、この一品には助かっている。腰を伸ばして立ち姿での解体はかなり楽だ。
昔は車庫の土間でブルーシートを敷いて椅子に座ったり、シンクに屈んで除骨、筋引きをしたりで腰が痛くなった。
2頭分以上になると頭痛までした。
このやぐらには助かっている。枝二本まで下げられるので作業性も高い。(やぐら制作者でもあるオヤジと一緒に共同作業!父子の会話も弾むというモンだ。)
見ての通り廃材利用で制作費はただ。
★会員の皆さ~ん。逸品情報お寄せくださ~い。
携帯電話は今の時代100%の普及率と思う。普通の携帯でもショートメールにe-mail、ネットとずいぶん高機能でかなり便利となっているようだ。しかし使いこなせているのは多分頭の柔らかい中学、高校生くらいではないかと思う。高齢化著しいハンターの世界ではメールが出来るとそれだけで「おー!」である。
そして今やi-phone(写真中央)ときた。完全について行けない。理解の外である。パソコンより大変だ。そしてもう電話ではない・・。「謎の円盤UFO」の世界だ。
ただ豊富なアプリには魅力的なモノが多い。GPS機能や各種気象情報などは携帯電話を遙かに凌駕している。使いこなせると猟にはかなり有用だとは思う・・。昨日使わないイイ理由を見つけた♪
電池の消耗が激しい!持って二日。「これじゃあネ~。」である。(少しの間、時間稼ぎが出来そうである。)
そして「衛星携帯電話」はいい!(写真右)。メールももちろん可能だが、先ずは「電話」である!余計なモンはほとんど無い。
そして、地球上ドコでも繋がる。南極でもヒマラヤでも太平洋のど真ん中でもOKだ。日高の林道の最奥でドン詰まってもJAFが呼べる。下山が遅れても電話一本で遭難騒ぎを回避できる。かなりイイと思う。
しかしながら、まだまだ導入コストが高い。個人での所有は望むべくもない・・・。会社で非常時用として買って、冬場はこそっと持ち出す。そんな感じかなあ~。(写真はイリジウム9505A、前の世代だ。今はタイプ9555、一台25万円だ!5分の一くらいにならないと誰も買わんと思うが、単独潜行猟で本気で山入りする時には心強い道具と思う。)
なんと言っても足拵えはしっかりとしたい。猟場に合わせたブーツの選択がケガの防止ともなる。ベテランともなると長靴ですべて間に合わせる事ができるが、時代は豊になっている。これからの方は適切なモノを選択しよう。
1,コロンビア バガーブーツ(写真左・手前)
下半分がゴム。上半分が新素材。秋から雪の降り始め頃までと、雪融け春先に適である。防水・防寒で足首をしっかり固めてくれるのでオールマイティーの使い良さがある。
長所であり欠点は底が幅広な事である。長所は日本人向きで履きやすい、そして斜面直登の時は抜群のトラクション!しかし急な斜面のトラバースの時は谷側にくじかぬよう注意がいる、この点が短所だ。(高くない。~¥11,500)
2,ソレル ビッグホーン(写真中央)
下半分がゴム。上半分が革。フェルトの暖かいインナーで低温、積雪時にGOOD。インナーが脱着できるので乾燥も容易だ。現在このブーツは絶版となってしまった。「カリブ」の商品名のものが同様の性能でリリースされている。(ちょっと高い\20,000弱)
3,ソレル グレイシャー(写真右)
下がゴム。膝下までコーデュラナイロン。-74℃まで対応するとして販売された。その気温の経験はないが、本当に暖かい!極寒・新雪・深雪に対応する。上部にストランドが付いているので、締めるとスパッツと同様の効果がある。欠点は底が厚いのでスキーのビンディング合わせに苦労する。それと足首の固定が弱いので要注。現在同一メーカーでは「ベアー」という商品名の類似品が主力のようだ。(高くない。\12,000~)
*別メーカーではあるが「バフィン」もかなり良さそうである。(ICI石井、秀岳荘)
*足元を考えるとき、車の運転を同時に考えていただきたい。猟場で履き替える事なども必要であろう。
山入するときや解体には必需品の「手袋(グローブ)」。ハンターそれぞれでこだわりがあるものと思う。今回は「安くて丈夫、快適で実用本位!」をキーワードにご紹介したい。
1,天然ゴム極薄手袋(ラテックス):写真左端
狩猟界においては多分100%の普及率と思う。猟野での解体やその後の抜骨、筋引きなどで活躍している。100枚入一箱で\500~\1,000位。そして素材が天然ゴムなので土に還るエコさが素晴らしい。
2,防寒革手
内側に起毛処理された内張がありとても暖かい。革も柔軟性があり銃の取り回しにおいても何の不具合もない。防水スプレーを一吹きすれば多少の雨や雪でも問題がない。一双\880。
3,ポリウレタン耐寒グローブ「ダイローブ108」
最高傑作と思う!氷点下の吹雪の中でも川の中でも全く冷たさを感じない。冬の解体では最高のパフォーマンスを発揮する。手袋の中はいつも春である。裏地起毛に表面シワ状加工(滑らない)、どんなに寒くても柔軟性を失わず、メンテもお湯を掛けるだけで脂落ちし中性洗剤で表面洗えば完璧。素晴らしい!一双\2,000~位。
上記、ホーマックや作業用品店プロノ、ジーベックなどで取り扱いあり。
これから猟を!とお考えの方には更なる出費を強いるようで誠に申し訳ない。
銃、ガンロッカー、装弾ロッカーと法定用具を揃えるだけでも、その費用に頭の痛い事と拝察する。しかし更に「実猟」となると猟野で絶対に必要となるのが、上記の冬山渉猟装備だ。(・・・安くない・・・。申し訳ない。)
・スノーシューとフローター(西洋カンジキ:写真左)
北海道の雪質を考慮すると和カンでは無理がある。スノーシューがお勧めである。サイドスリップを防止するエッジと登行に効果あるアイゼンが装備されている。また、当該品にはオプションで「フローター」(追加延長テールパネル)が選択できる。これは負荷重量(体重+装備)が増加しても沈み込まないよう考えられたものだ。
スノーシュー本体 MSR EVO 約¥23,000位。 フローター 約¥8,000 (秀岳荘)
・ゾンメルスキーとストック(写真中央)
短めだが幅広でシール(アザラシ毛皮)が貼られている。斜度30度でも35度でも直登できる優れモンだ。圧倒的な機動力だ。
ストックも狩猟用だ。グラスファイバーで丈夫この上ない。ゲレンデスキーのストック流用も可能だが、ポールブレーキに使うとアッサリ折れる。冬山での装備故障は時に命に関わる。しっかりした物を選択すべきだ。
ビンディングは写真右の物が良い。踵が上下稼働のみに規制されるので取り回しし易い。
ゾンメルスキー(シール+革締具)約\50,000。 ストック 約\11,500 (秀岳荘)
★ストックのグリップ下に黒く見えるのはダクトテープ(繊維が入った布ガムテープ)である。70cm程巻いてある。また画像では見えないがリングの上には細い針金も50cmほど巻き付けてある。タイラップも数本付けている。緊急時用の補修用具だ。
フランスのフォールディングナイフ「オピネル」。
多くの方がご存じと思う。丈夫で、安くて、研ぎまで学べる偉大なナイフである。
122年前(明治23年)、フランスの片田舎の野鍛冶オピネルさんが考案したモノだそうで、当時から今までデザインや基本構造は変わっていないとのことだ(ブナ材のハンドルに炭素鋼が基本。近ごろはステンレス版も一部リリースされはじめた)。
刀身長により番号が付いていて35mm~225mmまで11種くらいがリリースされている。価格が素晴らしい!どれも\1,000~\2,000程度で購入できる。(秀岳荘)
猟でも充分活躍してくれる。解体はNO,10で充分だし、ヒレやザル外しにはステンのフィレナイフが便利だ。
*素材が鋼なのですぐ錆びる。メンテナンスは常に欠かせない。研ぎを覚えるには最適の教材だ!
コレから猟を始められたいとお考えのあなた。先ずは一本あってもいいと思うナ。
そして猟をやる上で砥石は絶対欠かせない!揃えるべきと思う。荒砥石(100~600番)、中砥石(800~1000番)、仕上砥石(2000~3000番)、超仕上げ(5000~)。
超は必要ないが、最低でも中砥石と仕上砥石は必需品だ。(ホーマックや宮分刃物店)
所有者:(通称)職人 (年齢不詳 猟歴秘密)
上記3点、(正確には4点)すべて手作り。
リヤカーゴのブラケットとしてのガードバーの作りは真に秀逸。車検対策も万全。ボルト8本で脱着3分でOK!のお手軽仕様。
ルーフキャリアもアルミ材でこの仕上がりだ。細部にまで凝った取り回しで手作りとは思えない。写真には写っていないがユニックを搭載できるブラケットも付いていて最盛期には「ユニック付きランクル」として猟場に出没している。
サイドシルガードはステンレスのワンオフ。そしてマッドフラップの取り付け位置にご注目!後退時の巻き込み防止対策を施した実に考え抜かれた「実用新案特許」並みの逸品である。 脱帽!
制作者コメント:「仕事終わったあとにチョ、チョットやって一週間くらいで出来たかな。すべて廃材利用で金はかかっとらん。」
う~ん。素晴らしい! ここに勲一等旭日大授章です。
魚釣り用品で有名な「フィッシュランド」の製品である。商品名はpower angler’s choice。デカイ!そして安い!
枝肉だったら1頭分が入る。そしてその価格はセールで¥8,000程度。実にお買い得である。同サイズのメーカー品であれば3万円はくだらない。
低価格には秘密がある。中国製であることはこの時代当たり前であるが、構成部品の中でコストがかかるウレタンなどの断熱材を入れていないのが安さの秘密である。単なる二重構造である。しかしながら我々の活動は冬であり、充分冷やした枝肉であれば全く問題ない。空気は熱を伝えない。二重構造上等である。(注:ドレンコック付であるが、その箇所で中空部分への水漏れの可能性が否定できない。出来れば購入時にシール材か接着剤で隙間を埋めると安心だ。)