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  • 2015年03月29日(日)10時38分

スイスの雪山用水筒

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「こだわりの装備」のタイトルバックに使っている水筒写真に問い合わせが何件かきた。
「なんですか~?」「どうやって使うの?」「何かにぶら下げている?~?」だ。
フツーにネットで出てるんではないかと思ったけど、本体画像や使い心地が紹介されているだけで正式な使い方がどこにも紹介されていなかった・・・。 
なので、
回答として、いっぺんに解説したほうがいいかなと思い、こだわり装備として紹介したい。
まずは見たとおりの水筒である。1リットル入りキャンティーン(カップ付)、そして湯沸し機能つきだ。
秀逸なのは実は「取っ手」だ。このことが巷全然紹介されていない。
この「取っ手」の邪魔くさそうなウエーブ形状がこの水筒の最大の特徴であり売りだ。
「ピッケルと組み合わせて使う。」が正しい使用法だ。
スイスの山岳地帯は夏でも雪がある。そのためピッケルを雪面に垂直に刺し、ブレード部を雪面と並行にし、そのブレードにウエーブ状の取っ手を引っかけ湯沸しをぶら下げる。湯沸し底部の横窓から固形燃料を放り込み、上からカップや水筒ボトル本体を「入れ子」のように挿し込む。
いちいち雪面を掘ったり固めたり、断熱材を敷いたりせずにすぐに湯が沸かせる。
スイスの山ヤ装備ヤルナ!である。

実は自分がこれを知ったのは夏のロシアだった。シベリアの湿地帯でロシア人の友人が使っていた。ジャブジャブの湿地帯でお世話になった。雪面だけでなく、湿地帯でも泥濘地でも活躍する。もちろん熱源は固形燃料でなくとも枯草や小枝でもOKだ。ただ真っ黒に煤けてしまう。日本では100円ショップで固形燃料4個一袋100円だ。もちろんまったく煤けない。(だけど、ハンターでピッケル持っているのは少ないだろうな~、あるとなにかと便利なんだけど・・・。スコップやシャベルを逆さにしても同様に使える。)

  • 2014年11月04日(火)06時15分

フィールド ナビゲーション。方位盤付腕時計と照星照門付リストコンパス

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腕時計を左腕に、リストコンパスを右腕につけている。
これは本HPの「本棚」コーナーでも紹介している斉藤令介氏著「田園生活の教科書」の中で推奨されているテクニックのひとつだ。「積雪前の藪の中で鹿を倒した場合、やみくもに藪に突っ込むと倒した鹿を探すのに大変な苦労がある。」との経験談から、その対策として紹介されていた。

 自分が鉄砲持った頃、「そんな見える範囲、弾が届く範囲だもの見当つくだろう!」くらいの高をくくっていた。ところがそんな時分にほんのわずかの距離で射獲したシカを探すのにかなり手こずったことがあった。

 解禁間もなくで木々も藪もうるさい時期だった。沢を挟んで向かい斜面。直線距離70m~80m位で射獲した時のことだ。獲物近くの青木を目印と決めて、沢の降り易いルートを下り、そして登りやすいルートで斜面に取付く。倒木を避け藪を漕いだ。そして見当をつけたあたりにたどり着く・・・・。「目印の青木がわからない!?シカがいない? なぜ?」目印とした青木は対岸からは特徴的で明瞭だった。ただその中に入ってしまうと景色は全く違うものになり、藪に沈んでいるシカを見つけることは至難だとこの時はじめて学習した。
 対岸からは高低差があり倒した鹿を目視できたが、いざ自分がその藪の中に入ると右往左往・上下左右で探す羽目となった。経験が一番の先生となった。

 発砲地点を発動点とし目印を置く。そこでリストコンパスで方位角を決定する。その角度を腕時計の方位盤にメモリーする。距離は目測ながらも角度さえ正確なら右往左往はなくなる。獲物は発動点との直線状に必ずある。発見が容易だ。腕時計の方位盤と照星照門式リストコンパスの採用は自分なりの工夫だ。
 照星照門で確実な角度の測定。そして頭の悪い自分はわずかのことで思い違いをするようになる・・・「何度だったけ?」これを防止するうえで回転ベゼルにメモリーだ。(知らない山での忍びの時も入山針路をメモリーしとくと帰りの方角に自信が持てる。)

本当はレンザテックコンパスがいい。だけど重くて嵩張る。プレートコンパスは立体的な空間が苦手だ。両方とも手袋はめてポケットからの出し入れも厄介だ。リストコンパスはいい。

(写真右:ブッシュネルのGPSはいい。林道に車を置いてその地点を発動点とし入力する。どんな山や藪に入っても確実に発動点をポイントし距離まで出る。だけど古い人間には電池モンはちょびっと不安だ。)

  • 2014年10月03日(金)16時15分

すべて手作り。この完成度!傑作「マシェト」

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猟友会は本当に楽しい。
猟友の「その意外性!」という驚きの楽しさだ。

猟友のその見かけ、風貌からは全く予想だにしないモノが彼らのポケットや腰回りから「手作り!」として時々登場してくる。そしてそのクオリティーの高さは既製品をはるかに凌駕する・・・。細かい作業と根気、丁寧なモノづくり精神の賜物だ。

今回の出会いは「マシェト(マチェット)」だ。邦訳すると蛮刀となるだろうか、本来は南方方面のジャングルでの藪漕ぎ用刈り払い道具兼ナイフ兼鉈。といった用途の刃物だ。
北海道での藪漕ぎは千島笹、クマザサ、根曲筍、ブドウ蔓なので本来のマシェト(刃渡り40㎝オーバー)ように長さや重さが必要ない。9寸程度で軽く取り回しが良く、切れ味重視が求められる。

今回の逸品は西の「副隊長」からの出品だ。
写真のすべてが手作りだ。刃体はステンレスをカットする特殊な鋸刃を鏨で切って整形。グリップはそこら辺の端材から切り出し、鞘もベニヤ板で工作。革製ベルト通しも廃品からだ。その確かな技術力と完成度の高さはグリップと鞘の嵌合部。刃の厚みに合わせた薄さ極まれりのスリットから推し量ることができる。
切れ味は抜群だ。振り回すことなく手首のスナップだけで皆伐だ。

この業物を作り上げた副隊長。見かけはかなりヤバイ!イカツイ風貌にタッパもありガタイもいい。スーツなんか着られたら50m圏内に人影はないと思う。そんな副隊長の細かな作業をしている姿を全く想像できない。
だけど、このマシェトだ。 猟友会。本当にオモシロイ!

  • 2014年10月02日(木)12時32分

ライフルレスト

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先に行われたスコープ調整会で今年も「手作りライフルレスト」が登場した。

近頃は射撃よりも会員の持ち込む「何か」に期待して射場に行っているような気がする。
毎回「なるほど!」の連続だ。
特にライフルレストは面白い。「その手があったか~。」と目からうろこだ。

写真左と中央は東部会からの出品だ。
小型パンタグラフジャッキ(かなり小さいので軽用か!?)にかなり重い鉄板を溶接。そしてそのベースプレート裏にはゴム板を張り付けた抜かりの無い仕事がしてある。珍しいのは縦型仕様だ。パンタジャッキ流用品はそのほとんどが横仕様だが本逸品は縦!
かなり使いやすいように見えた。射撃姿勢の脇を締めた状態のまま、左手首を少し下に曲げるだけでエレベーションの調性が可能だ。考えたモンだ!自分の中に縦仕様は全く思いもつかなかったがこれはかなり有用と思う。

右写真は、白厚部会からの出品だ。
こちらは設計図を自ら引いて、鉄工所に作らせたそうだ。特注品だ!
見ての通り、とにかく重くて頑丈。そして据え付けたら多少のことではピクリともしない。
時を重ねた風格もある。

昔は、銃関連用品は輸入物ばかりでかなり高額だった・・・。ドルが¥360だったことを知っている年代も少なくなった・・・・。

・・日本は確かに経済的には豊かになった。だけどその分、国民みんなが知恵や工夫を総動員した手作業をどこかに忘れてきたように思う。いつ、どこに置き忘れてきたのだろう・・

  • 2014年07月20日(日)11時16分

やっと見つけた・・。 (・・7年後、追記)

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 かねがね探していたものがやっと見つかった。
「ターボライターで風に強く、ガス残量が目視でき、かつ再充填可能。失くしても惜しくない100円前後のライター!」この4条件を満たすブツを長らく探していた。
ありそうでなかった・・・。

100円ショップはもとより、amazonもyahooも駄目だった。

 しか~し!ついに見つけた。
札幌は狸小路「中川ライター店」だ!さすが老舗!!どんぴしゃりのブツがカウンターにドッチャリあった。お値段も1個¥110。色違いで3個買ってしまった。(もうチョイ買っておこうと思う。)

*燃料残量の確認できないライターは山では命取り。
*再充填機能で常に満タンにできる安心感。
*強力ターボの耐風性能は必須。
*それでいて失くしても惜しくない\110円。

 昔、ZIPPOを使っていた。まずはどんなに極寒でも一発着火。メンテも楽で、耐風性能は折り紙つき。その存在感も持っているだけで何かかなり心強いものを感じさせてくれた。・・・ただ、いったい何個失っただろうか…。そのたびの落ち込み様は言葉に言い表せない。

 たかだかライター一個で落ち込むことはばからしいと気づいた。
 
 商品名 TJ-88 (末広がりで縁起もいい!)
 札幌 狸小路4丁目「中川ライター店」だ。
       …H27年1月12日・・閉店してしまった。残念というより「喪失感」でいっぱいだ・・。

2021年3月追記:ついに壊れた。圧電着火が機能しなくなった。製品寿命として100円で7年は申し分ないが、やっぱヤスリ式の原始的な方が安心だな・・・。

  • 2014年03月30日(日)16時38分

21世紀を迎え既に14年。みんな持ってるか~い??

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GPS(ガーミン社e trex20)

学生時代は25000分の1地形図とシルバコンパスだけが頼りだったが、このガーミン社のe trex20というGPSを使うようになってから自分にとって山の世界が変わったように思う。

片手にすっぽりと入るサイズ。液晶画面が小さいので消費電力も少なく、電池はエネループプロを使用すれば電源入れっぱなしの状態で1日は十分もつ。電池の持ち時間に関しては、最近流行のスマートフォンよりも、このGPSの方が圧倒的に有利である。

地図はインターネットで無償提供されている「オープンストリートマップ」の他に、「yahoo地図」や「電子国土」をフリーソフトを使ってjnx形式に変換して本機にインストールしている。また、電池の裏にはmicro SDカードのスロットがあるので、これを使えばかなりの容量のデータを持ち歩くことが可能である。

山の中では自分の現在位置を電子国土の地形図上で確認しながら行動する。また、カモが居そうなため池をこのGPSを使って探し出し、単独で多くのポイントを見つけることができた。地図ソフト「カシミール3D」ともリンクができるので、軌跡データをパソコンで保存し、その日の狩猟を振り返りながら次回の狩猟計画を立てる際に役立てている。さらに山以外でも、見ず知らずの出張先でコンビニの場所を探したりと大変重宝している。

欠点としては、解像度の関係で電子国土の等高線が薄くて見えにくいこと、画面が小さいのでその地域の全体像を一目で把握しにくいことがある。この点に関しては紙ベースの地図にはかなわない。また、きちんと読図ができることが前提であり、GPSに頼り切りでは本当の山の楽しさはわからないし、逆に危険でもある。結局はこれを道具としてどう使うかであるが、色々な欠点を差し引いてもこのGPSには自分として十分なメリットがある。狩猟の大切なパートナーとしてこれからも活用していきたいと思っている。

出品者:新米猟師の独り言 http://sinmairyoushi.blogspot.jp/

  • 2014年02月09日(日)14時09分

忍び猟「シカ肉回収専用バッグ」秀岳荘オリジナル=受注生産品=

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南の小川部会長推薦!
「これ良いぞ! えっ、まだ持ってない!? 何故?」
こんな会話が共同猟の現場であった。 

「忍びで稜線越えて沢渡って、そんなとこで鹿獲ったら回収大変だからな。」
「間違って、ふたつも獲ったらそれこそ行ったり来たりで回収に一日がかりだ。」
「担いで一度に回収できるのは一頭分がいいところだ。それも若い時分だ。」

「これは良いぞ!枝肉だったら二頭分入るし、重くても腰ベルトで引っ張るから担ぐより楽だ。一回で回収できる。それに滑走面にはモヘアが貼ってあるから斜面でも逆走しないようになってる。一頭だけの時なら担ぐことも出来る仕様だ。忍びでは欠かせない装備だな。」

仕立てた秀岳荘の工場長に話を聞いてみた・・。
「年々進化するな。基本となる型紙は大・小ふたつあってイージーオーダーの商品だけど、素材や色、細かな仕様はハンターによっていろいろで、都度マイナーチェンジだ。オーダーメードと言っていいかもしれない。宣伝はしてないけれど毎年注文がある。口コミなんだろうな。納期は暇なときなら10日ほどだ。」

写真左:担ぎバージョン(さすが秀岳荘。チェストストラップ標準装備)
写真中央:展開バージョン(シカ枝肉二頭分、充分の容量)
写真右:裏面 (モヘアが貼ってある。逆走防止だ。)
価格:¥31,500(税込み H26年2月現在)

  • 2013年11月05日(火)18時32分

スマホ 無料アプリ!「日の出、日の入りマピオン」

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 いや~、やっと見つけた。「日の出・日の入りアプリ。」
 ガラ携の時。似た様なアプリを使っていて重宝していたが、スマホにしてからなかなか見つけられずにいてかなり難儀していた。

 マピオンはいい!
 日付も場所も任意に選択可能で、場所の指定はカーソルでピンポイントだ。しかも地図表記でわかりやすく標高まで出る。

 「日の出日の入り情報。」 猟をされない方にはまずは必要のない情報かも知れない。しかしながらハンターには生命線とも言える情報だ。
 このアプリ。「重要性、利便性、有効性。」どれを取っても素晴らしい。勲章モンと思う。開発してくれた人はもしかしたらハンターか!?
何はともあれ、ありがとー!

紹介者:尿酸値が気になってるゴルゴ

  • 2013年11月04日(月)14時01分

双眼鏡 ポラプリズム式 BAIGISH BPC2 12x45M

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FOTONのダハに引き続き、KOMZ社のポラの紹介だ。
御覧のように未使用品だ。今年友人から贈られた物で、まだ使用の機会に恵まれていない。
(重さが850g、サイズ192mx175mx65m、持って歩くには・・・。が未使用の遠因か・・。)

同社のポラのブランドBAIGISHはフクロウの意味であり、本来ナイトビジョンのブランドである。同ブランドは先の大戦前からあり、主に海上艦艇の測距儀や爆撃機用爆撃照準器などを開発し、野砲・戦車砲照準器においては一時世界的にも勇名をはせた(旧東側に限る)。
現在の、とりあえず見かけ上の平和な時代にあっては民生品として双眼鏡、スポッティングスコープ、天体望遠鏡、レーザーレンジファインダーなどをリリースしている。

当該品、覗いてみると幾分青みがかった視界となる。多層反射防止コーティングによるものだそうだ。視野は広い。そしてBAK4光学ガラスとかいうなんだか秘密兵器っぽいガラスのためか画像品質は大変クリアである。「-40℃~+50℃の条件下に於いて最高機能を維持する。防滴構造採用。」封入ガスの名称は記載されていないが、窒素ガス相当の何かが充填されている。と取説にあった

そしてプライスはかなり良心的だ! ダハのFOTONに比べ4分の一から5分の一だ。
(NIKON危うし!!)

出品者:痛風が治ったゴルゴ

  • 2013年10月22日(火)15時13分

双眼鏡 ダハプリズム式 FOTON 7x35

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KOMZ社の製品だ。(カザン光学機械工場非公開株式会社)
友人からの頂き物で20年ほど使い続けている。
520gと最近のものと比べるとちょっと重たいが、驚くほどの視野の広さとクッキリとした輪郭線、レンズの明るさなど他社製品と比べて抜きんでた性能に惚れ込んでいる。

軍需品メーカーだけあり、頑丈さもその性能の一つだ。
同社にはふたつのブランドがある。ポラプリズムのBAIGISH、そして今回紹介のダハのFOTONだ。FOTONは熱線感知式空対空ミサイルのボロメーターレンズブランドであり世が世であれば軍機品かも知れない。
保証書諸元に稼働温度帯の表記があった。「-40℃~+45℃」とある。民生品ではまず目にすることがない項目だ。

時代なんだろうか、今では日本でも購入することができる様になったようだ。プライスも性能に見合ったものとなっている。ツアィスやスワロフスキーとまではいかないがニコンやリューポルドの同格品を超える。しかしその価値は充分あると思う。

次回はBAIGISHIのポラプリズムを紹介したい。

出品者:痛風持ちのゴルゴ